慣れは、技ではない

 さらに、このような「長年の身体使いの癖」によって「代償動作(だいしょうどうさ)」という問題が発生するケースがあります。
 聞きなれない言葉だと思いますが、「代償動作」とは、本来使うべき体の部位が弱ってきたときに、別の部位が身代わりとなって役目を果たすことです。
 たとえば、野球の「投げる」という動作は、肩甲骨を使って、肩と腕を連動させるのが、負担の少ない正しい投げ方です。しかし、肩甲骨がスムーズに使えなくなると、腕や肩だけを使って投げたり、本来使うべきでない筋肉の部位を使ったりして、誤った投げ方をしている人がとてもたくさんいらっしゃいます。肩甲骨を動かす代わりに、肩や腕の筋肉が必要以上に酷使されているわけですね。このような状態が長く続くと、プレーで本来のパフォーマンスが発揮できないばかりか、ケガにつながる可能性が高くなります。

『40歳から始める 一生衰えない筋肉の作り方』
有賀誠司

-タイチーめも-
他の筋肉が身代わりになる代償動作

ケガをしたことがきっかけだったり、長年の身体使いの癖によって、本来使うべきでない部位を使用することが「代償動作」です。
考え方によっては、「人間の体って素晴らしい!」と言いたいところですが、本来のパフォーマンスを発揮できないという意味で、この場合はあまり良くないことでしょう。

立つ、座る、歩くが「キチンと」出来れば、武術家として結構なレベルであると言えます。
腕の上げ下げでさえ、本来の使われるべき筋肉を使えていない人のほうが多いです。

武器を「ただ振り回す」のと「切れるように操作する」のはまったく違うことです。

今までの習慣を見なおして、ただの「慣れ」から、訓練された「正しい動き」を練習してみませんか?

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