過去の自分を大事にする

 真剣に物事に取り組んでいる人ならば、負けて悔しい、失敗して悔しいという気持ちは、表に出すか出さないかは別にして、誰でも持っているはずです。
 だからそんな時、周りの人がわざわざ失敗をあげつらって「アナタのせいでだめだったんだよ」なんて言う必要はありません。
 負けた時や失敗した時に一番必要なのは、次に同じような失敗を繰り返さないこと。それには、その失敗を責めないことだと思います。
 私は自分自身に対しても、仲間に対しても、過去のミスを責めるとこは絶対にしたくないんです。たとえミスをした選手がいても、そのプレーが積極的なチャレンジだったならば、「いいチャレンジだったよ。次もまた狙っていこう!」と、その選手の積極性が消えてしまわないように声をかけます。
 ただし、この選手には悔しい気持ちがないんじゃないか、と思った場合は、厳しく接します。例えば自分のミスで相手にボールを奪われた時、「あーあ」と天を仰ぐような選手です。本気で悔しかったら、その相手からまたボールを奪い返すためにすぐに走り込んでいくはずですから。そんな時は「自分で取り返せ!」といいますね。
 ミスや失敗に向き合うことは、次のプレーを改善するために必要です。でも、引きずって後悔しても、時間は戻ってきてくれません。だから過去を振り返って、「あの時、こうしてれいれば……」と気づいたら、「次からそれを実践してみよう」と思うことが大事です。そうして自分を変えていかなくては、過去の自分がかわいそうです。

『夢をかなえる。』
澤 穂希

-タイチーめも-

「反省は良い、だが後悔するな」
うしろを振り返るのは、前に進むために、「次のプレー」を改善するために、です。

決して、そこに心を囚われてしまうためにではありません
武術家には「いま、ここ」しかありません。

もしもあそこに居たなら、もしももっと練習していたなら…。
どれも妄想です。

過去は変えられなく、未来はまだ来ていません。

夢をかなえる。

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