空は現実を忘れてほっと安心させる
「報道ステーション」でプラネタリウムの取材に行った時に、星空解説54年の河原郁夫さん(80歳)に聞いた言葉です。「夜空を見上げてください。空には月と星だけ。下を見ると現実が見えるけど、空には心を暗くするものはありません」
確かにそうだなと思いました。僕自身、現役時代も上を向くことを意識していました。まず、歩く姿勢、猫背を矯正するために、真っ直ぐ前を見なさいを言われましたが、僕は上を見る感覚で練習しました。その方がちょうどいい姿勢になったからです。コート上でいかにも強そうな態度で振舞うために、ボールを打たずに2時間近くコートを歩く練習をしたこともあります。
上を向く効果は、集中力を欠いたり、強いストレスがかかったときにも効きます。空を見上げて自分が安心できるものを思い浮かべてください。僕の場合はおばあちゃんです。上を見ておばあちゃんの姿だけを思い浮かべます。現役時代はこの方法で冷静さを取り戻していました。
『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』
松岡 修造
-タイチーめも-
夜空を見上げて浮かぶのは何ですか?
私の場合は師母(老師の奥さん)です。(^o^)
中国の師父の元で住み込み修行をしていて、修行の辛さに泣きそうになった時、師父に叱られた時、ホームシックになりそうになった時、イタズラがばれてやっぱり叱られた時(w)、いつもかばってくれたのは師母でした。
日本で練習会を主催している今になっても、辛いことやさみしい事があった時には、夜空を見上げて歩いています。
上を見て、優しい師母の姿を思い浮かべます。
そして、本人には絶対内緒ですが、師父の顔が、ごく稀にたまに褒めてくれた時の優しい顔が、夜空を見上げた時に師母の横に見えています。(^o^)
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