タグ別アーカイブ: 基礎

信念は逆境に面したときに落ち着きを保つのに役立つ

 もしかすると、私達は有名なベトナムの哲学者のティク・ナット・ハンがいう「相互的依存存在(Interbeing)」になりつつあるのかもしれない。
 彼がいうには、世界で最も大きな生命体はコロラドにあるアスペンという種類の木からなる森で、同じ根を分け合っている。
 量子物理学が示している真実のように、私たちはみな相互的に結びついているのである。

 そして孫武の有名な教本「孫子兵法」では、自分たちのリーダーはみんなのことを思っていると確信ができ、それゆえに兵士が結束していると自ら感じているときには、戦い方がより良くなるとある。というのは、危険を忘れ恐れなく戦えるからだと断言している。
 信念とはいろんな形がありうるが、その中心となるのは、私たちは自分よりもなにか大きなものに所属しているのだと信じることだ。
 この信条体系は、自らが不滅であるかのような感覚を与えてくれ、恐れなくして行動できる。
 信念は逆境に面したときに落ち着きを保つのに役立つ。それはネガティブな感情や思考に反応してしまうのを防いでくれる。
 もし信念と恐れを人間の精神の中で戦わせたとしたら、勝つのはどちらか決まっている。

『「ゾーン」はここだ!』
マイケル・ラーデン

-タイチーめも-
信念は恐れを抹殺する

「恐れ」は、武術に無くてはならないものです。
荒れ狂う虎の牙のような刀の刃風や、一直線に狙ってくる龍のような剣の白い光…、それに何よりも明確にこちらを狙ってくる「殺意」のような視線。

しかし、心をそれに支配されてしまってはいけません。
心をそこに留めることは、柔軟な発想をなくし、素早い動きをなくし、最終的には敗北してしまいます。

神のような大きな存在であれ、厳しくも愛情をもって限界まで追い込んでくれた師匠であれ、今まで培ってきた功夫とそれを支える修行であれ、太極陰陽の理であれ、フォースの力であれ、信念こそが、恐れを乗り越える力を与えてくれます。

あなたの信じられるものは、なんですか?(^ω^)

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注意が散漫になることに抵抗しなければならない

 スポーツでも、パフォーマンスに関連するどんな活動においても、優秀であるためには、パフォーマンスの前も、最中も、そしてその後も注意が散漫になることに抵抗しなくてはならない。
 この注意散漫は、自己の中に内在するものかもしれない。例えば恐れや不安、あるいは自己不信の苦しみなど。または自己の外に存在するもので、自分を取り巻く騒雑な環境等かもしれない。
 精神を平静に保ち、まさに今この瞬間に留まって、注意をそらさないようにできるのなら、禅の指導者たちがいう「心猿」もしくは雑念を経験することに抵抗していることになる

『「ゾーン」はここだ!』
マイケル・ラーデン

-タイチーめも-
注意が散漫になることに抵抗しなければならない

陳氏太極拳や、それに付随する気功の教えの中には、心を平静に保ち、雑念に抵抗するための教えがいくつかあります。

「慧剣斬心魔」や、「文息法」「武息法」などです。

武術は対している相手に集中しながら。「八方眼」とも言って周囲に隙なく、気(と目)を配らなくてはいけません。
しかし、それは注意力が散漫になっているのではなく、また雑念(恐怖や不安)などに心を囚われないようにしなければなりません。

気功も意外と、面白いものですよ。(^ω^)

ちなみに、中国武術なので「ゾーンに入る」という言い方はしませんが、太極拳や気功の練習中は「感じるがそれを認識せず」や「時間の流れを感じなく、ただ自分と相手のみしかいない空間」などを経験したりすることもあります。

しかし、それが「結果」なのか「過程」なのかは、本人と師父のみ知る、というやつですね〜。(^ω^)

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それ以上でも、それ以下でもない

 その日、練習できなかったことで勝利が遠のくような感覚になります。僕も現役の頃はそうでした。
 でも、アスリートはそれまでずっと練習してきています。1年間365日が練習、練習、試合前日、たった1日だけ練習できなかったからといって、それまで積み上げてきた実力は何も変わりません。前日に練習するのは単に安心感を求めているだけ。でも、その欲求があるから不安が生まれるのです。だから『何万球打ってきたんだ、思い出せ!』なんですね。それまでの準備、積み重ねた経験を思い出せばいい。1日やそこらで消えていく生半可な力ではないはずです。

『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』
松岡 修造

-タイチーめも-
それまでに積み重ねてきた経験が自分自身であり、自分の能力

太極拳の世界でも同じです。

試合の前、1日練習できなかったくらいで、無くなるような鍛錬を重ねてきたわけではないでしょう?

今まで、何千回、何万回、練習してきたのか? と、よく言い聞かせながら戦っていました。(^ω^)

大きな大会の前、試合の直前の1週間ほど「練習禁止」の時期を設けてテンションをMAXまで持っていっていた方がいます。
その方の普段の猛練習っぷりを知っていただけに、このことを聞いたときには驚きでした。

1週間ほど練習しなくてもなくならない、絶対的な実力が備わっているからこそ、なんですねぇ。(^ω^)

日常での、不断の努力があってこそ、活きてくる力強い言葉ですね。
今日も頑張って練習しようっと!\(^o^)/

松岡修造の人生を強く生きる83の言葉

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