かわせない。現実は非情である。

 たとえば、みなさんはどんな時に肉体の衰えを感じるでしょうか?
 よく聞くのはこんなエピソードです。子供の運動会で、親子リレーの代表に選ばれて、いいところを見せようと意気込んで走ったものの、足が空回りして見事に転倒してしまった。あるいは、久々に参加した草野球でヒットを打って、果敢に2塁を狙おうとして走っている途中で肉離れを起こした。そのほか、「ちょっとした段差につまずいた」「階段を上がっただけでも息があがった」「ボールを投げると肩が痛むようになった」といった経験で、「肉体の衰えという現実」を垣間見た方も多いかもしれません。
 40歳を超えると、いつこのような事態に陥っても不思議ではありません。特に危険なのは、昔スポーツをしていて、体を動かすことにかけて自信を持っている人です。なぜなら、「自分は、まだ大丈夫」という思い込みが強く、「理想」と「現実」のギャップが大きく開いてしまっているから。若く、体がよく動いたころの思い込みにいつまでもしがみついているために、「理想」がいつの間にか「現実」に追い抜かれ、予想をはるかに上回るリードを許してしまうことになるのです。

『40歳から始める 一生衰えない筋肉の作り方』
有賀誠司 p17−18

-タイチーめも-

「太極拳は老人や病人がするものだ」
上海のタクシーで「何しにきた?」と聞かれて、私が「練太極拳」と答えた時の運転手の言葉です。

自分が老いて、体が効かなくなった現実を受け入れるのは、とても困難な、とても残酷な現実を直視することでもあります。
しかし、だからこそ、40代を中心にした世代にこそ、「筋肉」をしっかり鍛え、「脳に正しい動きのプログラムを作る」ような練習が必要になるのでしょう。

「太極拳は老人や病人がするものだ」

ほんとうに、そうでしょうか?
必要になったときに慌てて練習をはじめても、虫歯になってから歯磨きをするようなものではないでしょうか?

40歳から始める一生衰えない筋肉のつくり方

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